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俺は、一生言うつもりもなかったけれど、なんだか、言いたい気分だった。瑠生の頬に涙がこぼれると、俺は瑠生の涙を唇で拭い、その唇に静かに唇を重ねた。
「愛してる…。こんなこと言うつもりなんかなかったけど、今日はイブだしな。特別だ。プレゼントもないから、それで許せ…。ヒロにお前を託して、日本に帰らず、お前から離れるつもりだった。だけど、こうしてお前がここにいるなら、瑠生を離すつもりはない。もう、誰にも、何にも気を遣わない…」
唇を重ねながらそう言うと、瑠生は涙ぐんで俺の肩に抱きついて、
「匠。好きよ…。もいっかい、しよ。何回でも、匠に抱いてほしいの。ずっと…」
と言うと、俺はまたたまらなく愛しくなってきて、瑠生の唇を弄るように塞いで舌を絡めていくと、二回戦に突入した。瑠生に言われなくとも、何回戦だってやれる。どれだけ今まで我慢してきたと思ってんだ?お前は知らないだろうが…。
俺は、お前の中の熱を知ってしまった。
熱くて、とろけて、俺を馬鹿にするような媚薬で刺激する。それが俺を突き動かして、これから何度もお前を抱くだろう。
自分にはそんな感情などないと思ってたのに。
こんなに、愛しいと思うなんて…。
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