4 約束

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スティーブは特殊部隊としての訓練を受けていて、銃器対策を主に活動していたの。鈴音はそんなスティーブに近づき、情報を得てその組織に近づこうとしたんだ。でもスティーブが鈴音の正体に気付いてしまった。二人は反発しあいながらも、鈴音が追うものとスティーブが追うものは一致している。だから、二人は協力しあうことにした。二人は力を合わせて組織を突き止めて、追い込んだわ。 でも、そこでまた二人の意見が分かれた。 鈴音は、組織を壊滅させる。 スティーブたち警察は組織を暴き逮捕する。 そんな意見のすれ違いが隙を作ってしまったのかもしれない。組織を追い詰めたのに、後一歩のところで、姿を消してしまった。見事なほどにね。やがて鈴音の指令は解除され、鈴音は辞めた。 だって、スティーブと愛し合ってしまったから。二人は周囲の反対を押し切って結婚したわ。そして、あなたと美衣が生まれて、平和な、そして幸せな日々が続いたの。 でもある日、あの組織が戻って来たのよ。 前より一層手強くなって。組織は鈴音たちに目をつけて、瑠生。一度はあなたを誘拐した」 香織さんの言葉に、あたしは息を飲んで、隣にいる匠を見つめた。
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