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「『君』は一人でもキレイに光り輝けるんだね…。」 『君』は当然のごとく答えなかった。でも、少しだけ微笑んでくれたような気がした。 夜も深まってきて虫たちも静かに鳴いていた。黙っていれば風が草をなびく音や虫の声しか聞こえない。 私の世界はとても静かだった。 街の騒がしさはここにはなく、その静けさが寂しさに変わる。しかし心に寂しさが生まれても昔の自分のように涙をこぼすことはなかった。改めて涙は涸れてしまったのだと実感する。 そんな自分は人間として何かが欠落した者に思えて、蔑む笑いしか出てこない。  
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