プロローグ:黒髪の少年

2/3
前へ
/3ページ
次へ
突然だけど僕は今、 「初めまして。神谷 玲(かみや れい)です。よろしくお願いします」 自己紹介をしている。 こんな事になったのには勿論、理由がある。 簡単に言えば、前にいた学園の中等部から高等部に進む時にこの学校――霞坂魔法学園――にスカウトされたからである。 しかも、スカウトされやってきたのだが……。 「先生。質問でーす」 クラスのやんちゃそうな男子が質問と言い手を挙げる。 「なんだ~?」 「スカウトされて来たらしいですね。なのに、なんでエリートクラスじゃないんですか?」 ……その通り。 この学校では、A組、B組がエリートクラスと呼ばれ、相当高い実力を持った人達が入る。 そして、C組、D組がエリートクラスに入れなかった中で、優秀な人達が入り、上級クラスと呼ばれる。 そして、E組、F組、G組、H組、I組、J組はランダムに決まる為ランダムクラスと呼ばれる。 そして、スカウトされて僕が編入したクラスは…… 「なんでランダムクラスなんですかー?」 そう、今言われたようにランダムクラスのJ組。 「その事について俺は知らん。強いて言うならば、黒髪だからだろうな」
/3ページ

最初のコメントを投稿しよう!

4人が本棚に入れています
本棚に追加