1人が本棚に入れています
本棚に追加
/13ページ
俺は今、森の中で隠れていた。
「こんな大会出るんじゃなかった…」
さっきから口から出てくるのは愚痴ばかりだった。
そりゃそうだ、ただの缶蹴りだと思って友達の誘いにのり、この缶蹴りの大会に出たが…まさか本当に“何でもあり”だったとは…
気が滅入るってもんだ…
「はぁ…こんな大会出るんじゃなかった…」
俺はもう一度同じ言葉を、今度はため息と共に言う。
さて、これからどうするか…
仲間が缶を蹴りに行くだろうか?
時間を無駄に過ごしてはいけない、もしタイムリミットが0になれば俺達攻撃側は……死ぬ
俺はべレッタを片手に決意する。
「よし、缶を“蹴り”に行くか…!」
そして俺は防御側がいるであろう場所に向かい、走る。
今日の月は綺麗な三日月だな…と俺らしくもない言葉を心で呟く。
最初のコメントを投稿しよう!