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「なにこれ?」
「手紙」
英吉のあっさりとした返事に俺は肩を下ろす。
「違う、そんなことを聞いたんじゃない…この手紙の内容の事だ」
缶蹴りって確かあれだろ?よく子供たちがやるかくれんぼに缶を踏んだり蹴ったりするルールを加えた遊び。
そんな遊びの大会をどこの奴等がやるって言うんだ…?
普通に考えておかしいだろ。
「これ何かの悪戯じゃないのか?」
すると英吉はノートパソコンを鞄から出した。
「そう、俺も普通なら「なんだ悪戯か…」ってその手紙を捨ててたね…」
確かに英吉はくだらない悪戯なんかには構ってる暇は無いはずだ、なんせこいつは東大生なのだから勉強三昧とまでとは言わないが、それでも人並み以上に勉強はしなければ、東大なんてやってられない。
そんな英吉が悪戯じゃないと判断した理由ってなんなんだ?
「最初はこの手紙の内容は放置してたんだ。でも何故か気になって調べてみたんだ……そしたら、あったよ」
英吉はしばらくパソコンを弄り、素早いタイピングが終わったと思ったら俺にパソコンのディスプレイを見せる。
俺はそれを凝視する。
「なんかこのサイト危なそうだな…」
頭だけの骸骨が二つあり、その間に缶蹴りと簡潔にタイトルが書かれていた。
数滴の血は趣味の悪さを強調していた。
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