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都内某屋敷…
「お嬢様…お嬢様…」
一人の女性がベッドで眠る女性…いや少女と呼んだ方がいいだろう
その少女を優しく起こす
「ん…あっ…おはよう…瑞希(みずき)」
少女が目をこすりながらベッドの傍らで微笑む女性に言う
女性は瑞希という名らしい
少し赤みのかかった髪を後ろで束ねている
美しい顔だちはかなりの美人にランクインされるだろう
服は…いわゆる冥土…失礼
メイド服というやつだ
この瑞希という女性はどうやらこの家の奉公人らしい
「おはようございます、葵(あおい)お嬢様」
女性は微笑みながら少女に挨拶をする
少女の名は葵…沖田葵
沖田財閥の令嬢である
可愛い顔だちをしており、少し青みのかかった綺麗な目をしていた
だが…
瑞希「学校に遅れますよ?」
葵「ん~部活までサボる…」
とても令嬢とは思えない雰囲気である
瑞希「昨日もそういってましたね…ふふふ…、真っ裸にしてつるしますよ?お嬢様」
あくまで笑顔である…とても優しい美しい笑顔だが…
葵「ごめんなさい!」
葵は飛び起きて直ぐに高校の制服に着替える
どうやら葵は瑞希が怒らせてはいけないと認識しているらしい…
朝食をとり、学校へ行く準備を終える
瑞希「本当に送り迎えしなくてよろしいのですか?」
葵「いいって、リムジンで学校なんて言ったら友達無くすっての…」
葵のことを財閥の娘と知っているのは学校教師の一部だけである
葵の強い要望により、一部の教師を除いて極秘扱いになっている
まぁ…当然圧力がかかっているわけだが…それは大人の事情である
葵「行ってきます!」
瑞希「行ってらっしゃいませ」
こうして葵の一日は始まる
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