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自分を探し、通路の向こうまでアイオスが行くのを見届けてからルナはフゥと息を吐き額の汗をぬぐう。
「 よし……! これで安心して謁見室に行けるわ 」
するりとルナはもとの通路に戻ると歩き出した。
謁見室の前まで来るとルナは立ち止まり、衛士に学生証と理由を説明した。
衛士は頷く。
「 わかりました。 ルナさん入っていいですよ 」
「 はい。 ありがとうございます。 失礼します 」
本来なら謁見室に入るには別室で入念なボディチェックがいるのだが、ルナには必要ない。
( こんな特別扱いが許されるのは、お姉ちゃんのおかげ……かな )
謁見室にたどり着くまで二つの部屋をゆっくり通り抜けながらルナは呟いた。
ようやく謁見室に着くとルナは静かに扉を叩くーーー
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