◇帰ってきたお姉ちゃん

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「 陛下… 姉はどこへ行ったのかわかりますか? 」 「 ああ、たしかカレッジで調べ物がある、と言っていたような…… 」 首を傾げ考える素振りを見せながら王は言う。 ふと王の隣を見ると従者が目をせわしなく動かしている。 なんだか見られている雰囲気だ。 落ち着かない。 ( これは……あんまり長居、しちゃいけない感じだわ ) ルナは王を見る。 「 すいません王様、せっかく会ってくださったのに…。 私、これから姉を探してきますね 」 すると王の目が寂しげに歪む。 「 もう行くのか、ルナ。 ……そうだ、今度、姉上の為に舞踏会を開こう。きっと喜ぶ。 もちろんそなたも来るのだぞ? 」 「 ぶ、舞踏会ですか!? そんなの…う、あ…姉に聞いてみますね 」 驚いた。 王が舞踏会を開くという事は、おそらく規模の大きいモノになるに違いない。 ルナもそうだが、隣にいる従者も驚いたように目を丸くしている。 おそらくこれから大急ぎで準備に取りかかるのだ。 彼の一声により配下や使用人、その他城内の者らが動き出す。 ある意味、国をあげての宴会のようなモノ…。 それをいとも簡単に言い放つ王にルナは内心辟易しつつも、必死で笑顔を取り繕った。
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