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「 もぅお姉ちゃんてば、
一体何の調べ物よ~ 」
謁見室をあとにし、ルナは渡り廊下に出る。
「 調べ物なら図書室よねやっぱ。
…いるといいなぁ 」
渡り廊下を抜けると広い吹き抜けの講堂が見えてくる。
その奥に図書室はあり、三層構造になっている。
ルナの今いるフロアは第一層。
世の基本的な理(コトワリ)や
構造、仕組みなどについての書物が置かれている部屋だ。
そのままズンズンと進み、
ルナは突然立ち止まる。
そして軽く右手をあげると、
床に刻まれた奇妙な文字の円陣が鈍く光り出す。
光はルナの輪郭を包み込み、
その姿はかき消えていく。
瞬間移動ーーー……
初めてみた者は
必ずそう口にする。
だがこれこそが、
図書室に施された、
次の層へ行く為の扉(ゲート)なのである。
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