◇帰ってきたお姉ちゃん

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第二層に移動したルナは瞳をゆっくりと開く。 いつも思うがゲートの使用は、 あまりいい感じがしない。 陣が発動する時の自分が自分でない感覚、 何か得体の知れないものに身を任せる浮遊感。 この無防備な瞬間が、嫌。 やっぱり、私、魔法は好きになれないわ。 「 君は、誰? 」 突然、声をかけられて顔を上げる。 目の前には青年が立ってこちらを見ていた。 「 わっ…! あ、あの、すいません。私、邪魔ですね 」 ルナはそそくさと通路の端に寄る。 ゲートは確かに利便性があるが、また逆も然り。 (ふぅ、 移動したらすぐ避けなきゃならないのに、 私ったら…) プッ、クックッ… ……? 笑い、声。 先程の青年が 口元を押さえながら、 笑っている。 何か言い返そうと思ったけれど、 言葉が出ない。 さっきは慌てていたから、 ちゃんと見てなくて気づかなかったけど、 この人…すごく綺麗だ。 .
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