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「 お連れの方って、
どんな人ですか? 」
第三層に到着し、ルーの端正な横顔を仰ぎ見る。
「 敬語はいいよ、ルナ。
普通に話して、
ほら昔ながらの友達みたいに、さ 」
「 それは… 」
答えに窮し、まごついているとルーの長い指先がルナの頬に触れてくる。
「 ルナ、俺は君が思うような
『人間』じゃないよ。
貴族とかそんな大層なモノでもないし 」
「 えっ!?
違うの? 」
ルーは微笑んだ。
「 ああ。
俺はただの異邦人だよ。
訳あって、こんなナリをしているけどね 」
「 テグネールの人じゃないの?
そしたら…どうやってここに入ったの 」
ああ、それは…と言いかけたまま、ルーは突然動きを止めた。
「 ……ルー? 」
彼の視線はルナの後方に向かっていた。
怪訝に思いながら、
ルナは振り向く。
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