集団

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 後続のハンター達もその光景にざわめき、ラークは注意深く周りを見る。恐らく、この中でトラップを一つでも見つけられたハンターはレッヅだけだろう。ブライトは彼を見て察してはいたようだが。  生々しい赤の光を纏うトラップを指差して点検し、他にないかを確認する。 「仕事に向かってたのか? 随分と準備良いよな」  ガルクがそんな事を呟く。  ナイフ一本あればトラップは多彩なものを作る事ができる。それはラークが作る物を見て彼も知っているが、それを考えても、このトラップの数は多く、幾つかは魔法のかかった道具(アイテム)も混じっていて、訝しげな表情をする。 「十三、か。全部仕掛けるのに一時間じゃ済まないな」  ラークが低い声でボソボソとガルクに言う。  パニックに陥っているであろう三十人の観光客をそんな時間放っておけるものだろうか? そういう疑問を投げかけている。 「……悩むのは後だな」 「そうだな」  あまりに訳の解らない状況に、ラークは仮説を立てるのを諦め、チラリと後ろを見てから歩き出した。  ハンター達も流石に何かに気づき始めたのか、中には顔を青くさせているものもいる。 「もしかして、この仕事は罠なんじゃないか?」  そのハンターは呟くが、誰も相手にはしない。  人並みに知恵を持った魔物も数多く存在はするが、人と共同で何かをするとは考えられない。
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