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レッドドラゴンと一対一、接近戦でどうにか倒せるハンターはSランクなら居るだろう。だが、ドラゴンよりも大きく、賢いスカルベスになると、一対一で倒せるハンターは実質ラークだけである。
「どこであんなの習ったんだ?」
ガルクのぼやきにブライトが尋ねる。
「さあな。詳しく聞いた事はない」
ガルクはそう答え、ため息をつく。
誰かの教えがあったとしても、それはある程度だろう。殆どは自力で覚えたに違いない。頭で考え、覚えるより、体で、感覚で覚えたのは、彼の過去を想像すれば目に浮かぶ答えだ。
「とりあえず、行こう。二人が心配だ」
ガルクはため息混じりに呟く。
「待たせてすまないな。狩りに向かおう」
後続のハンター達に声をかけ、ガルクは歩き出す。彼らはガルクに対しては悪い印象は持っていない。第一印象はラークと同じで悪かったが、さっさとドラゴンを探しに行ったラークとは違い、観光客の相手をしながらバスになんとか乗せ、自分達にも気を使ってくれたからだ。
明るく話しをしながらついてくるハンター達を見て、ガルクはため息をつく。
「ラークが最初に『どうでも良い』って態度だったのも頷けるな」
こそりとブライトが囁いた。
「まったくだ」
遠足かハイキングにでも来ているような空気をかもし出すハンター達を見て、ガルクはため息をつく。
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