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バケモノは炎を掬うようにして玉を作り、手に溜める。
「くぅっ‼」
僕の動きが止まるのを見てバケモノが嘲笑う。
「さっきまでの威勢はどうした⁉所詮くずか‼」
悔しさで息が詰まりそうだ。
ガスを助けなきゃならないのに‼
ガスを見た。
彼には今、恐怖しかないのだろう。
早くしないと。
‼‼‼‼‼
ガスが居る所のすぐ側に一本の剣が刺さっていた。
随分錆びているようだが…………
「‼‼‼」
走ってガスを抱き抱えた。
そのまま剣を抜き取る。
構えるまえに炎弾がとんできた。
「ぐっ‼」
僕たちは吹き飛びばらばらになった。
僕はともかくガスは上手く岩陰だった。
僕は擦り傷と火傷をしながらも剣を構えてたちあがる。
今、僕の身体はほとんど意地とやけで動いていた。
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