第一章

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バケモノは炎を掬うようにして玉を作り、手に溜める。 「くぅっ‼」 僕の動きが止まるのを見てバケモノが嘲笑う。 「さっきまでの威勢はどうした⁉所詮くずか‼」 悔しさで息が詰まりそうだ。 ガスを助けなきゃならないのに‼ ガスを見た。 彼には今、恐怖しかないのだろう。 早くしないと。 ‼‼‼‼‼ ガスが居る所のすぐ側に一本の剣が刺さっていた。 随分錆びているようだが………… 「‼‼‼」 走ってガスを抱き抱えた。 そのまま剣を抜き取る。 構えるまえに炎弾がとんできた。 「ぐっ‼」 僕たちは吹き飛びばらばらになった。 僕はともかくガスは上手く岩陰だった。 僕は擦り傷と火傷をしながらも剣を構えてたちあがる。 今、僕の身体はほとんど意地とやけで動いていた。
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