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「兄さん」
いつもオレを呼ぶ敬意に満ちた声。
「クロ…!!」
やっとクロに会えた。
5日ぶりに。
「稼動、お疲れ様!!」
15稼動でなにかと忙しく、締め切りギリギリになんでも残してしまうオレは、
最後の約一週間ほど部屋に缶詰状態を強制されるのである。
「クロ…会いたかった」
思いっきり抱きしめると、クロは苦しいのか、むぎゃっと小さな奇声を上げた。
かーわいいのなんの、もっと抱きしめたくなる。
抱きたくなる。
「兄さん…ん…ぇ、ちょ??」
我慢できなくって軽くソファーに押し倒す。
ちゅう。
「………?」
クロが口をポカンと開けている。かなり可愛い。
「今は15のメンツが部屋に残ってるから、あとでな!それともクロは視姦も好きだったかな~…?」
オレがキスでやめたことは想像外だったらしい。
その証拠に、
顔が赤い。
目がとろんとしてる。
なんだか物足りないような様子。
「違うもん違うもん!!」
ブンブンと首を振って反抗するのも、
恥ずかしくてオレから逃げるように、15メンツに挨拶をしにいくのも、今やオレの発情スイッチ。
取るなよ、新人達、そりゃオレのだ。
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