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―あなたを―
彼は目を見開いた。
光が彼の瞳を紫に輝かせる。
ドアに書かれた紅い文字。
それは、彼女の唇を彩る
その色と同じ。
唇がそこに書いてある言葉を
ゆっくりと読み上げる。
―あなたを抱き締める腕が
もし切り落とされたなら
私はあなたにくちづけましょう
永久の別れがそこまで来てるの
でも忘れないで
あなたが嘆くその意味を
私といた日々が
かけがえのないものだったと
つまりはそういうことだから―
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