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「わざわざありがとな。この雰囲気じゃ言いにくかったろ」
「う、うん。少しだけ」
「あと1ヶ月ないし、俺も頑張る。ちょっとモチベーション下がってたから助かった。
遥が決まって良かったよ」
一志くん、少し痩せた。
元々太ってたわけじゃないから、頬がこけて見える。
目の下にはクマがあって、猛勉強していることが伝わってくる。
それなのに、わたしの事も応援してくれてた。
「一志くん、あの、人並みな事しか言えないけど……頑張って」
「ふ。ああ。遥だけ上京させるなんて、心配過ぎるしな」
この人となら、未来が見える。
小児科医として働く一志くんと、保育士になったわたし。
たくさんの子どもたちに囲まれて、楽しく過ごす未来が。
―――――――
――――fin
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