第3章(上)

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 私は咄嗟に足を後ろに引いた。 「それくらい1人で出来ます!! ……わざわざギンさんの手を煩わせる訳には……いけないので」  ビックリした……。私は子供かよ!? そこまで世話を焼いてくれるのか、この人は。  まさかギンさんも私の事、ペットか何かと思ってない……よね?  何か有り得る……。  ナンパ男じゃ無ければ追い剥ぎでも無くてペット扱いですか!?  まぁ、1番害がなさそうだから良いか……。いや、あんまり良くないか? 「いいじゃん。やってあげるよ」 「結構です」  即時に答えたのが応えたようで、ギンさんはガックリとして小さくなっていた。  私はその間にブーツの紐を縛った。  あれ? けど…… 「ギンさん! 私お金持ってない!」  そうだ!  私、一文無しじゃないか。お金を返せないし、借金するのも嫌だ。  稼ぐって言っても、私みたいな怪しい女を雇ってくれる所なんて無いだろうし……。  そんな声にギンさんは立ち上がった。 「え? プレゼントって言わなかったっけ?」  けろりとした表情で、彼は言った。
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