第3章(上)

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「すごい……」  思ったままの言葉を口にした。  これこそイリュージョンのようだ。 「凄いよねぇ……法術って。遠くから見えないように隠しちゃうんだもん」  法術?  隠す? 何で? 「オーガの居る森が近くにあるから法術で見えにくくしてるんだって。オーガは目が悪いからね」  私の心の疑問に答えてくれるように、ギンさんは言葉にした。 「さ、入ろ入ろ」  ギンさんは子供のように、はしゃぎながら街へと足を進めた。私はそんな彼にしがみつき、街へ入る。
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