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逃げたい……すごく逃げたい。
けど、ここで背中を見せたら絶対に斬られる。
私の心臓は、爆発しちゃうんじゃないかって思うくらい激しく鼓動していた。
どうしたらいいんだ……? 死んだふり?
「漆黒の女が何故ここにいる」
不意に声をかけられ、心臓が飛び出るかと思った。
……漆黒の女?
何それ?
「そうか、処刑の前にトロールが攻めてきたのか……。今からでも遅くないだろう。お前を処刑する」
彼は剣を抜き、先端を私に向ける。
何やら淡々と口にしているが、処刑って何の話!? 私を処刑? 何でそうなるのよッ!
……や、やっぱり私、此処で死ぬ運命なの??
この、良くわからない変な場所で?
何かの冗談だよね……?
夢なら早く覚めて!
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