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どうやら秋さんは早川町にテレポートして行ったようです。
〔秋さん私サクの所に行って来ます。ちゃんと話をつけて参りますので、心配しないで下さいね〕
「これでよし!!」
私は秋さん宛ての置き手紙を残し、サクのいる場所を目指します。先程外の声を聞いていたのです。秋さんが記憶を奪わなかったので、いつか来るのでは?と思っていました。
サクは蟹アレルギーを持っていますので、秋さんが持ってきた蟹に反応して逃げて行ったのだと思います。しかしそう遠くへは行かず、近くの高台でコチラを窺っているはずです。
私が出ていけばすぐに姿を現すはず…私は、コンボイを降り山の方へと歩きはじめました。最近は一人になること自体少なかったので、少し寂しい気もしますね。
「ルイ!!俺を探しにきたのか?やはり嫌気がさしてきたんだろう!!」ちょうど山の入り口に差し掛かった所でサクが、笑みを浮かべながら山道を下りつつ話し掛けて来ました。
「いいえ。秋さんは私にはもったいないくらいの素晴らしい旦那様です。もう私達のまわりをうろつかないで下さい……ただそれを伝えにきただけです。」私の返答が余程気にいらなかったのでしょう…満面の笑みは消え去り、苦虫をかみつぶした様な顔に変わりました。
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