汐路を探して

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食料プラントを後にした私達は、「普通北海府来たら蟹だよ…いや蟹があるから北海府と言っているといっても過言ではないはず…♪カニかに♪」 秋さんが蟹々と煩いので、蟹が食べれそうな漁港の町を探して居ます。移動には人形(ヒドガタ)に変わる事の出来る車(秋さんはコンボイと呼んでましたね)を使っているので、不都合はありません。 何かを追い求める秋さんの目は、キラキラしていて…母性本能をくすぐられてしまい、言うことを聞いて仕舞うんです。惚れた者の弱みというやつでしょうか? 道すがら現れるゾンビは、秋さんが出した『ふぃんふぁんねる』と言う関西府でも見かけた。小さな飛行物体が片付けてくれるので、何も心配要らないのですが… 秋さんがずっと私にしがみついているので、邪魔でしょうがないんです。移動中はアイスの時間と決めているのに…でも最近はスキンシップが足りなかったので嬉しい気持ちもあるんですがね。 「なんか潮のかほりがしてきたよ!!」秋さんは、これでもかってくらいに喜びながらモニターを開きます。私にはそんな匂いはしないのですが… モニターには、確かに海が映っていました。
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