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第一闘技場
かなりの広さがある闘技場の中心で、ルークは素振りをしていた。
「待たせたの。」
それを聞き、素振りを止めて学園長の方を向く。
「いえ、大丈夫です。準備運動をしていましたから。おかげで体が温まりました。」
ルークは、自分に若干の敵意を向けてくる女性に気付いた。
「そちらの方は?」
学園長に尋ねると、女性が自己紹介をしてきた。
「はじめまして。あなたの相手をする、セレナ・アンビエントです。」
「はじめまして、ルーク・グランエストです。ところで、相手をするというのは?」
「聞いていないんですか?あなたには、今から私と戦ってもらいます。」
「そうなんですか?まあ、よろしくお願いします。」
ルークは少し驚いたものの、予想していたのかすんなり受け入れた。
「準備はよいか?では始めじゃ!」
学園長の確認にうなずくと重心を低く落とし構える。
「武器は出さなくていいんですか?怪我をしても知りませんよ?」
セレナはそう尋ねつつ、自分の武器である直剣を抜き構える。
「大丈夫です。」
そう答えると同時に、ルークの姿が“消える”。
本当に消えた訳ではなく高速で移動したのだが、セレナには見えなかった。
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