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「え・・・ガハッ」
次の瞬間、セレナは吹き飛ばされていた。
「な、なにが・・・」
起き上がりながら、先ほどまで自分が立っていた場所を見る。
そこには、悠然と佇むルークの姿があった。
「確かに、本気でいかないとのようですね。《雷嵐(テンペスト)》!」
雷を纏った風がルークを襲う。
上級の、しかも風と雷の混合魔法を詠唱破棄したセレナ。学園の教師をしているだけあって、かなりの実力を持っているのがわかる。
「《滅亡の突風(クラッシュガスト)》《雷鳴の剣(サンダーブレード)》」
しかしルークは動じない。焦ることなく、炎風雷の混合魔法でセレナの魔法をかき消し十本の雷剣を飛ばす。
セレナは驚愕するも何とか雷剣をかわす。
(混合上級魔法と中級魔法を連続で詠唱破棄!?凄すぎる・・・。いったい何者?)
飛来する雷剣をかわしつつ考える。その答えが出るわけもなく、思考に集中しすぎたために、目の前まで迫るルークに気がつかない。
「戦闘中に考え事か・・・。余裕だな。」
そう言いつつセレナの腹に拳を叩き込む。再び吹き飛ばされ地面を転がるセレナ。
「ゴホッゴホッ・・・」
足が震え、立ち上がれない様子のセレナに近づくルーク。
それに気づき魔法を放とうとするも、痛みで集中できず失敗に終わる。
「これで終わりだな。」
そう呟いたルークの周りには、炎・雷・光属性で作られた無数の槍が浮かんでいた。
「そこまでじゃ。流石だのルーク。やはりアヤツの息子じゃ。」
すかさず学園長が止めに入り、終わりを告げた。
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