一章 -魔法学園-

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学園長室前 「ここか、やっと見つけたよ。広すぎるだろ・・・」 トントン 「失礼します。」 「何か用かの?・・・だれじゃ?」 部屋の中で書類の整理をしていた、学園長と思われる人のよさそうな爺さんが驚いていた。 おそらく、入ってきた相手が見覚えのない人間だったためであろう。 「はじめまして。ルーク・グランエストと申します。父にこの学園に通うよう言われてきたのですが・・・」 ルークが名のると、その爺さんは納得したようで 「おぉ、君がルーク君か。父君から話は聞いておるよ。儂は学園長のグシオン・ディートハルトじゃ。」 と、右手を差し出してきた。 「宜しくお願いします。それで、俺はどうすればいいのですか?」 ルークも右手を出して握手しながら尋ねると、学園長は少し考えたあと 「そうじゃな、ちょっとした試験を受けてもらうとしよう。さすがに無試験で入学と言うのはマズイからの。」 と答えた。 「そうですね。試験の内容は?」 「うむ、今から学園の教師を一人、第一闘技場へ向かわせるわい。詳しいことはそこで話すから、先にいっておれ。場所は分かるかの?」 「はい、大丈夫です。では、失礼します。」 部屋を後にしようとしたが、気になることがあったので聞いてみることにした。 「ところで学園長、俺の正体はご存じで?」 「もちろん知っておるよ。それに儂以外は誰も知らぬ。誰かに洩らすつもりも無いから安心せい。」 「そうですか、安心しました。それでは。」 そう言って俺は部屋を出て行った。
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