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「あいつ……あぁ、“STED”の朱豹(シュヒョウ)のことかあ」 「なああ?!その名前をいうなっ!!てかなんで叔父さんが知ってんの?!」 皮張りの豪華なソファの上で頭を抱えてうんうん悶絶する様は端から見れば滑稽なことだろう。 「え、そりゃあ、理事長だし、学園の生徒くらいは全員把握しとかないと」 「…………え、ええーっと、それは……つまり……?」 「ざっくりいうと、その朱豹、うちの生徒~」 ざっくりすぎるっ!! 「……あ"ー……」 ほんと、なんてついてないんだ、俺……。 「……と、とりあえず、か、帰るわ俺……」 重い腰を仕方なく上げて、未だ壁にささったままの凶器にも成り兼ねないカードキーを引き抜く。 「寮まで送ろうか?途中で強姦にでもあったら大変だっ」 「っ?!え、縁起でもねぇ……」 か、考えただけでもぞっとするわっ。 男に犯されるとか……。 つかまず俺を狙うやつなんかいねぇよ。
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