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「く、くそ……瑠依叔父さんめ……っまんまと嵌めやがって……」
右手で握り締めたシャーペンがみしみしと鳴る。
そう、お察しのとおり俺は男子校にこの春入学した。
いや、入学させられていたの間違いだ。
俺は家から最寄りの共学校にいくはずだった……のが、なぜか両親と叔父の根回しと策略によって、この全寮制男子校の清楠学園に入学することになってしまった。
なんとも憎い話だ。
「俺のうはうはの高校生活はいずこへ……」
机に突っ伏しうなだれてみるが、現実は容赦ないわけで……。
だからこそ、こうしてうなだれることしかできないのかもしれない……。
けだるい授業なんか受けたくないが、サボると後々恐ろしい制裁が待っているかと思うと、そんなやんちゃもできないわけですよ。
え、恐ろしい制裁って?
そ、それは……言えねぇ……。
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