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「平安の闇に生きた妖怪アゲハよ。我の願いを叶ええたまえ…」
私は川に向かってつぶやく。
それだけでは不安だったので、目をつむり手を合わせた。
けれど何も起こらない。
「…やっぱりただのウワサだったか。」
帰ろうとして、心臓が止まるほど驚いた。後ろにはたった今水から上がってきましたってぐらい髪も服も濡れた少女がいた。しかもその両方がとても古い格好なのだ。時代遅れとかの範囲ではなく、まるで平安時代のような格好だった。
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