2.ただの先輩ではありません

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  「ま、まぁ私は普段から勉強してるからわかっただけだよ!」 「私は1つ先輩だしね」 「俺もたまたま知ってただけっスよ!」  俺が思った事に気付いたのか、みんながそう言ってくる。あぁ、気休めでもありがたいな。 『一般常識(・w・`)』 「グハッ!」  俺は床に倒れ込んだ。アカリ、励ましからのそれはダメだ! ダメージが半端じゃないから! 「まぁ良いじゃない。今日1つ賢くなったでしょ? イギリスは連合王国よ?」 『英語だとUnited Kingdomだよ( ゚∀゚)/キングダム!  UnKoだと覚えやすいんじゃない?』  はいアカリさんそれアウトです。限りなくセーフから遠いアウトです。俺はアカリの携帯を取って文字を消した。女の子がそんな言葉を使ったらいけません。  携帯をアカリに返した所でチャイムが鳴ってしまった。予鈴だ、イギリスの話だけで終わっちまった。 「あらいけない、荷物運ばないといけないんだった」  静谷さんがそう言って机の上の物を持つ。冊子だ、何十冊もあってかなり重たそう。 「手伝いますよ?」 「あら、ありがと、結原君。それじゃあみんなは先に帰って結原君は遅れるって言っといてもらえる?」 「わかりましたっ! ナオ頑張ってね! お嬢様先輩また来ます!」 「お邪魔しました~」 『ナオ、変な事するなよ(-∀-)』  そう言って希達が生徒会室から出ていった。お嬢様先輩ってなんだよ! しかもアカリわざわざ携帯を見せてきたと思ったらそれかよ!
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