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「ナオ! お父さんが今度の日曜日に手伝いに来てほしいんだって!」
「日曜? 牛積みか?」
「うん!」
牛積みは牛をトラックに乗せる作業だ。そう、肉牛の出荷。
出荷する時の肉牛の体重は500キロを軽く超えるので、俺はよく手伝ったりする。
因みに牛は大人しいようなイメージがあるけど、全くもってそんな事はない。蹴るし頭突きもするし、走ったら人間より全然速い。
「でさでさっ、アスカとアカリも一緒にどうかな~?」
「あぁ、良いんじゃないか? メールしとく」
俺はテーブルの上にある携帯を取って開く。ようやく携帯の使い方もわかってきた。
ってあれ? メール来てる。
『茜です。今日は付き合わせちゃってごめんなさい。毎週火曜日は私の当番だから良かったらまた遊びに来てね』
静谷さんからだ。うわぁどうしよう30分も前のメールだ、早く返さないと……
『いえいえ、また是非遊びに行きたいです』
……短すぎるか? しかもこれだと返事書きづらいよなぁ。
あっ、そうだ、あれを訊いてみよう。俺はその飾り気のない文章にもう1つ文を加えて送信した。
その後にアスカとアカリへメールを打つ。この2人に送るメールは全く迷ったりしないんだけどなぁ、やっぱり先輩だし気を遣ってるのかな。
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