2.ただの先輩ではありません

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   メールを送信してから1分ほどでアカリから返信が来た。 『行く(゚∀゚ゞ  服は私服でよいの?』  服か……別にアカリ達は何か仕事やる訳じゃないし、作業着も余りがあるから私服でも問題ないだろう。中学の時に希が着てたやつならアカリにぴったりそうだし。  それからしばらくしてアスカから『是非行きます!』というメールが届いた。希にそれを伝えると、希はまた親に電話をかける。  さて……俺も親に電話するか。 「あ~もしもし、俺だけど」 『ふははっ! 俺に息子はいない! よってオレオレ詐欺には引っ掛からないぞ!』 「あ~、そうですか。じゃあ失礼します」 『あぁちょ、ちょっと待て、何だよノリ悪いな。俺はそんな子に育てた覚えはないぞ!』  携帯から聞こえる声の主は、残念な事に俺の父親だ。今日もいつもと変わらないバカ加減。 「今度の日曜に帰るから。希と、あと友達2人行く予定」 『おう、何だ、迎えはいるのか?』 「あ~、ちょっと待って。希~、迎えはどうするんだ?」  携帯を耳に当てたまま俺は希に訊いた。 「ヒロにーが迎えに来るって!」 「ん、わかった。ヒロ兄が迎えに来るってさ」 『おう、わかった。ところでどうだ? そろそろ希とも夜の関けブツ……』  電話を切った。いや、あいつはわかったとしか言ってない。その後は何も聞こえなかった。  
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