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メールを送信してから1分ほどでアカリから返信が来た。
『行く(゚∀゚ゞ
服は私服でよいの?』
服か……別にアカリ達は何か仕事やる訳じゃないし、作業着も余りがあるから私服でも問題ないだろう。中学の時に希が着てたやつならアカリにぴったりそうだし。
それからしばらくしてアスカから『是非行きます!』というメールが届いた。希にそれを伝えると、希はまた親に電話をかける。
さて……俺も親に電話するか。
「あ~もしもし、俺だけど」
『ふははっ! 俺に息子はいない! よってオレオレ詐欺には引っ掛からないぞ!』
「あ~、そうですか。じゃあ失礼します」
『あぁちょ、ちょっと待て、何だよノリ悪いな。俺はそんな子に育てた覚えはないぞ!』
携帯から聞こえる声の主は、残念な事に俺の父親だ。今日もいつもと変わらないバカ加減。
「今度の日曜に帰るから。希と、あと友達2人行く予定」
『おう、何だ、迎えはいるのか?』
「あ~、ちょっと待って。希~、迎えはどうするんだ?」
携帯を耳に当てたまま俺は希に訊いた。
「ヒロにーが迎えに来るって!」
「ん、わかった。ヒロ兄が迎えに来るってさ」
『おう、わかった。ところでどうだ? そろそろ希とも夜の関けブツ……』
電話を切った。いや、あいつはわかったとしか言ってない。その後は何も聞こえなかった。
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