2.ただの先輩ではありません

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  「静谷さん!」  10分かけスーパーへ行く。走ってきたから額に少し汗をかいてしまった。  静谷さんはスーパーの入り口の前に立っていた。俺に気付くと軽く微笑んで近付いてくる。 「思ったよりも早かったわね。あそこからだと20分くらいかかると思ったのに」 「えぇ、まぁ走ってきたので……ってなんで俺の家知ってるんですか?」 「ふふっ、さ、行きましょ」  静谷さんがそう言って歩き出す。何か怖いよもうこの人!  そんな俺の様子を見た静谷さんはくすりと微笑み、口を開いた。 「生徒会室に全校生徒の名簿があるの。住所も載ってるわ。悪用されると困るから生徒会以外の人には知られないようにしてるんだけどね」  静谷さんがそう説明する。なるほど、それなら納得だ。けど…… 「それって俺に言ったらいけないんじゃないですか?」 「えぇ。だからね……結原君にはここで死んでもらうわ」 「どこのアニメですか!?」  俺がそう言うと静谷さんはくすくすと笑い出す。あぁからかわれてるよ、俺で遊んでるよこの人。  
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