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「ナオどうしたの? 顔赤いよ?」
昼休み同様、希の第一声はそれだった。俺は適当にごまかしてゲームの準備をする。
「あっ、わかった! お嬢様先輩ナオに変な事されましたか!?」
「してねぇよ!」
希に向かって結構な力でWiiリモコンを投げ付けたら、まるで俺がパスしたみたいに楽々と受け取りやがった。チクチョウ万能人間め!
「どう先輩?」
そして俺の言葉など聞かなかったかのように静谷さんにそう言う。
「えぇ、大丈夫よ、されてないわ」
静谷さんはいつものように微笑んでそう言った。まぁ実際したと言われても否定できないんだよな……
「じゃあお嬢様先輩がナオにしたの?」
「ふふっ、どうかしらね」
「そこも否定してください!」
というかそっちこそしっかり否定するべきでしょ! 希は希で何言ってんだよ!
「あぁもう……準備できたぞ」
「ありがと!」
希がそう言ってゲームを起動させる。最初にやるのは静谷さんがやった事あると言った格ゲーだ。
「あっ、ナオごめんこのゲーム2人用なの」
「4人用だよ! リモコンも3つあるよ! スネ夫かっ!」
「ナオだから……スナオ?」
いやそれだとただの良い人じゃねぇか。そして俺のポジションはのび太だのび太。
「じゃあ2人プレイっと」
希がそんな事を言ってリモコンを操作する。マジで2人プレイにしやがったよ!
「辛い時こそペットに癒してもらうのよ?」
静谷さんがそう言って微笑む。あぁなるほど、俺は納得して床で寛いでいるヨシノの所に向かった。確かに猫を見てると癒され……
「シャーッ!」
どうせこうなるだろうと思ったよ!
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