序章 始まり

3/29
前へ
/64ページ
次へ
ハァ ハァ ハァ ハァ マリカ「…ハァ…ハァ…後もう少しでこの森を抜けれるはず…。」 あれからしばらくマリカは走り続け、森の出口付近まで来ていた。 マリカ「……ハァ…ハァ… でも…意識が……。それにめまいも……。 丸2日も逃げっぱなしだったからかな……?」 一方、ガラージュ帝国ダウンタウン 少年1「そろそろ仕事の時間だな…。 さてと、今日も一日頑張ろー!! 今日は、ノルマ20000ジェルだ!」 この少年の名は、ケイタ=フリード。 15歳の平凡なガラージュ帝国に住む少年だ。 だが、肉親と呼べる者はいなく、一人で暮らしてきた。 ガラージュ帝国と言っても住んでいるのはダウンタウンで、生活は少し貧しい。 性格は、かなりのポジティブで単純バカ。 ただ、誰に対しても平等に接するので、ダウンタウンでの顔は広く人気者である。 いつも決まったような毎日で、朝起きて、仕事に行き、帰宅し、就寝する。 そして今は、仕事に出かける前だ。 少年2「そのセリフ…いつも、言ってんじゃねーか。 結局、20000ジェルなんて儲かった日なんかねーし。」 こちらの少年の名は、ディン=マーテル。 ケイタの親友。 ケイタが5歳から、ダウンタウンに来てから今までずっと仲良しで、いつも一緒にいる。 少し、ネガティブで理屈っぽい所があるが、ポジティブなケイタとは相性が非常にいい。 ちなみに二人の仕事とは、何でも屋。 1年程前から、生活のために始め、最初は退治屋と帝国近くの魔物などの駆除だったが、依頼があまりにも少なかったので都合のよい何でも屋となった。 ダウンタウンと市場を繋ぐ階段のすぐ近くに、その何でも屋はあり、二人は今その階段をかけあがろうとしていた。 ケイタ「そういえばさぁ、昨日の儲けって何ジェルだったんだ??」 ディン「昨日は確か、4200ジェルだったかな?」 ケイタ「4200!!? そんな少ねーの!!?」 ディン「あぁ…。 昨日は忙しい方だったんだけどな…。」 ケイタ「折半して、2010ジェルかぁ…」 ディン「2100だな……。」
/64ページ

最初のコメントを投稿しよう!

3人が本棚に入れています
本棚に追加