†第Ⅰ話†

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トウエンとエノクはポケモンセンターに戻るため、夜のアゲロスタウンを歩いていた。 「……」 二人の間には会話は無く、気まずい空気が流れていた。 (……な、何か言わなければ、トウエンさんに何か……) エノクは会話の種を考えていると、トウエンが小さく溜め息をついてから、 「なぁ、エノク」 とエノクに話しかけた。 「は、はい!」 「その……すまなかった」 「……えっ」 「ポケモンセンターでの事、言い過ぎた。だから、すまない」 トウエンはエノクの顔を真っ直ぐ見て、謝った。 「あ、いえ、その、私の方こそすいませんでした。トウエンさんは私のために言ってくれたのに……」 「俺に謝るなよ、俺が悪いんだし。それに、俺より他に謝る相手がいるだろ?」 トウエンは懐からモンスターボールを取りだし、エノクに差し出した。 「これは……?」 「俺とフェネや、バルクとローブシンみたいに、エノクにも相棒がいるだろ」
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