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エノクはモンスターボールを受け取った。
「ミジュマル……! どうして、トウエンさんが?」
「ジョーイさんに頼まれたんだよ。エノクがポケモンセンターを出っいって、その連れである、いや、連れに見えた俺が声をかけられたんだ」
「あ、すいませんでした……?」
「だから俺に謝るなって。……ん、どうした?」
エノクは少し考えてからトウエンに聞いた。
「……トウエンさんはミジュマルを私に渡すために、町の中を探していたんですよね?」
「あ、ああ、そうだが……?」
「それって、少し変じゃないですか?」
「……ん? どこが?」
「だって、ジョーイさんがわざわざ知り合いだからってポケモンを渡しますかね?」
「さ、さぁ? 実際に頼んできたし……」
「だってポケモンを預かってるんですから、取りに来るのを待ってれば良いじゃないですか」
「いや、俺に言われても」
「つまり、トウエンさんに頼む理由があった、またはそちらの方が利点があるって事ですよね? 」
エノクはジーッとトウエンの方を見ていた。
(な、なんだ? 急に鋭くなった……!?)
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