†第Ⅰ話†

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エノクはモンスターボールを受け取った。 「ミジュマル……! どうして、トウエンさんが?」 「ジョーイさんに頼まれたんだよ。エノクがポケモンセンターを出っいって、その連れである、いや、連れに見えた俺が声をかけられたんだ」 「あ、すいませんでした……?」 「だから俺に謝るなって。……ん、どうした?」 エノクは少し考えてからトウエンに聞いた。 「……トウエンさんはミジュマルを私に渡すために、町の中を探していたんですよね?」 「あ、ああ、そうだが……?」 「それって、少し変じゃないですか?」 「……ん? どこが?」 「だって、ジョーイさんがわざわざ知り合いだからってポケモンを渡しますかね?」 「さ、さぁ? 実際に頼んできたし……」 「だってポケモンを預かってるんですから、取りに来るのを待ってれば良いじゃないですか」 「いや、俺に言われても」 「つまり、トウエンさんに頼む理由があった、またはそちらの方が利点があるって事ですよね? 」 エノクはジーッとトウエンの方を見ていた。 (な、なんだ? 急に鋭くなった……!?)
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