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『別に良いんじゃない?』
「(フェネ! お前知ってたな!)」
『誤解してるようだけど、先生云々の話しは知らなかったぞ?』
「(それは、エノクが先回りしていた事は知っていたんだな)」
『まあな』
フェネはクスクスと笑った。
「(こいつ[★])」
『まぁ、それはおいといて』
「(おくなよ!)」
『別にエノクは良いと思うぞ?』
「(聞けよ! って、お前本気か?)」
『だって、道のりが同じ所までで良いって言っているんだし、このままエノクがまた同じ過ちを起こすのは嫌だろ?』
「(別に……)」
『それに、エノクがこのまま引き下がると思うか?』
「(……)」
トウエンはエノクを見た。
エノクはまだ真っ直ぐな目でこちらを見ていた。
『……なっ?』
「(……)」
トウエンは少し考えてから、溜め息をついた。
「……わかったよ」
「……本当ですか!」
エノクは本当に嬉しそうに喜んだ。
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