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「おい、秀一。お前が変なこと言うから困ってるぞ」
「ハハハ、冗談だよ。だいたいお前とお似合いのやつなんて、道端に落ちてる石ころぐらいだ」
こいつはいつも調子よく僕や志麻をからかって、楽しんでいる。
本来なら、ここにもう1人いるはずなのだが、そいつは今、病院だ。
名前は辻春間(つじはるま)。
常にナチュラルハイで、頭のネジが5本ほどブッ飛んでるようなやつだ。
なんでも階段から転げ落ちたとか。
「志麻。お前は夏休みの予定なんかあんの?」
「私は特にないかなぁ・・」
「じゃあさ、来週あたり海行ね?お前の友達誘ってさ。お前新井と仲いいじゃん。誘ってきてくれよ」
新井というのは僕たちのクラスメートで新井静(あらいしず)という。
スタイルも良く、成績は、スポーツ、勉強にかかわらず常に上位に入っている。
いわゆる優等生だ。
秀一が狙いたくなるのもわかる。
「でも新井さんにも予定があるし、来てくれるかわかんないよ・・・」
「とにかく頼んだ。俺バイトがあるからまたな。誘えたら連絡くれ!」
そういって秀一は去っていった。
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