少年はピエロ

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「っ!?」 アリスの言葉を聞き、優しい微笑みを浮かべていたアルツの顔が一瞬にして強張った。 ユーロの方も顔こそ見えないが、さっきまでゆるゆると上がっていた口角がグッと引き締まっている。 「お探しの人かはわかりませんが、さっき同年代位の少年がここに」 「間違い無い……そいつだ!! それで奴は! ジェイドは何処に!?」 アルツは危機迫る表情でアリスの肩を掴む。 「痛っ! お、お話しますから肩から手を離して……」 肩を掴まれたアリスは痛みに顔を歪める。 アルツはハッと我に返って手を離す。 そしてアリスの肩を軽く摩り、片膝を床につけた。 「すみません非礼をお許し下さい……少し感情的に成りすぎました。 改めてその男の事を教えていただけますか?」 「はい。男は…… アリスは踵を反して後ろを向き、スッと指を上げた。 「あそこです」
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