少年はピエロ

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ユーロを投げ飛ばしたのはアルツだった。 ユーロは宙を舞った後に床でバウンドし、アルツに蹴りを腹にいれられる。 「カ…ッハ……」 踏み付けられ、苦悶の表情と共に肺中の酸素を吐き出すユーロ。 しかしアルツは眉一つ動かさず、鋭い眼光をを放ちながら足に力を込めつづける。 「ユーロ……我が隊の隊訓を言ってみろ!!」 「い、いかなる時も…紳士たれ……です」 アルツはユーロからゆっくりと足を退ける。 「そうだ! それが我が隊の規律を守る唯一にして絶対の掟!! それを乱す者は例え副隊長のお前でも許さん。いいな?」 ユーロは苦しそうな呼吸をしながら小さく頷く。
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