143人が本棚に入れています
本棚に追加
「それでは私達はこれで!」
アルツは抜け殻と化しているユーロを引きずりながら出ていく。
「あ…! ちょ、ちょっと待ってください!!」
しかし相手は既にドアの向こう。のばした手は誰も引き止めなかった。
「何なのよもう! ……でも思わぬ臨時収入!! ぼろ儲け!!」
満面の笑みで金貨を片手に握りしめて小躍りする。
「でもいいのかな……?」
上機嫌だったアリスだが、金額の大きさにほんの少しの戸惑いをみせる。
「……まぁね! あんな嵐みたいな事があった訳だしこれぐらい……大丈夫!!」
が、目覚ましい程に素早く復活し、再び小躍りを始める。
「俺が出ていくタイミングが掴めないんだけど?」
最初のコメントを投稿しよう!