少年はピエロ

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「ふぁぁ……私眠くなっちゃったから部屋戻るね! アリス、ジェイ君、おやすみー!!」 放心しているジェイドを残して、嵐の如くやって来たレイは嵐の如く去って行った。 ドアは閉まり、再びアリスとジェイドの二人だけの空間が出来る。 「疲れた……わね」 アリスのこの言葉は、見るからに疲弊しきったジェイドを案じているのと同時に、自分自身へのものでもあった。 「俺はもう駄目だ……」 ジェイドは最後の力を振り絞り、覚束ない足取りでベッドを目指す。 途中ネイグルミを踏ん付けたりと何度も倒れそうになったが、それでもジェイドは進んだ。 ジェイドはこの部屋に来た時からずっと思っていたのだ。 あのフカフカに抱き着きたいと!!
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