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「いつまでそうしてんのー? 仕方ないじゃない。予備の布団なんて用意してなかったんだから」
部屋の隅で俯せで恨みつらみを呟くジェイドを、大きな子供を持つ母親のようにあやすアリス。
しかし嫌!嫌!とどうしても譲らない。
次第にその場で駄々をこね始める。
あぁ……このガキは……
だんだんとアリスもいらつきを募らせ始める。
「じゃあどうしたらいいのよ……? 私だって寒いのは嫌なのよ」
この地方は昼夜の気温差が激しく、春でも夜は一桁になる事が多い。
加えて窓の破壊。さらにユーロにドアを壊されて閉めきることもできない。
実質この部屋は屋外同然だった。
「……じゃあ一緒に寝たらいいだろう」
「……………………え?」
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