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「イケメンイケメンってあんたら規準で言われてもね……
大体、あんたらゴツイの好…き……」
友人との会話も終わらぬ間に、後ろの扉から臆する事も無く入って来たローブを纏った男。
もうべたというかお約束というか……在り来り過ぎる展開に思わず溜息が漏れる。
「なんでここにいんのよジェイド……」
問い掛けに答える事も無く、ジェイドはぼーっとした表情でそのまま直線で近付いてくる。
あれだけクラスメートでごった返していた教室も、私とジェイドまでの道を造るかのように綺麗に左右に別れた。
「おー! ジェイ君ヤフー!!」
レイはジェイドを見付けるや、椅子に立ってその小さな手を元気一杯に振る。
隣にいる人はオモイッキリ顔に手が当たっているのだが、レイだからなのか朗らかな顔で見守っている。
「お……レイか。ヤフー」
かたやジェイドの方も、レイを見つけるとやる気なさ気に片手を上げて左右に振った。
何故か教室が暖かくなった。
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