輝ける学園生活

6/39
前へ
/209ページ
次へ
少し前のお話。 「迷った……」 お弁当包みを持っていざ出発! と、意気込んでいたジェイドだったが、広すぎる学園。 幸い学園寮は敷地内にあったため、出てしまう事はなかったが、高等部の校舎に着く事すら容易ではなかった。 まぁ……なんとかなる。 根拠の無い自信を胸に、まずは少し遠くにあった建物を目指す事にした。 ―――――――――――――― 「おらぁっ! 待て貴様ぁぁぁぁ!!」 偶然肩がぶつかった黒髪のお姉さんと追いかけっこ中。 なんでこんな事に……? 俺は高等部への道を示す立て札を見つけ、順調に進んでいた筈だ。それなのに…… 「待てと言っておるだろう! 学園への不法侵入!及び……わ、私のスカートの中を覗いた罪で打ち首にしてくれる!!」 なんて事になってんだ……? 俺を捕まえようとして、あの人が自分で転んで見せてきたのに…… しかし自分は捕まる事は出来ない。自分の事は学園内の教師には知れている筈。つまりこの女に捕まる=アイツらに捕まるだ。
/209ページ

最初のコメントを投稿しよう!

143人が本棚に入れています
本棚に追加