プロローグ

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俺の名前は上野大翔(ウエノヒロト)。地元の商業科に通うごく普通の高校生である。 「大翔!!昼から駅前で市長の街頭演説があるらしいぜ!!すぐ近くだし、昼休みに抜け出して一緒に見に行くべ~」 そう言ってきたのは友人の青柳省吾(アオヤギショウゴ)だ。 省吾は大の政治好きで、入学してすぐに話が合い意気投合したのだった。 実は俺も政治マニアだったりする。 なので、迷わず行くと返事をした。 そして昼休み… 俺たちは学校を抜け出して、駅直結の商業施設の屋上に来ていた。 「ここならよく見えるべ!!」 気付いていると思うが、省吾のしゃべり方は田舎なまり丸出しだ。 「あぁ…」 俺は、手すりに手をかけて乗り出した状態で下を見下ろした。
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