馬鹿の放課後

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「ご注文をどうぞ」 見事なまでの営業スマイルを振り撒きなが定員が言う。 目の前には少年が一人。 「じゃー、ベーコンレタスバーガーのベーコンとレタスとタルタル抜きで!」 定員は思う。 (じゃーもう普通のハンバーガー頼めよ!ベーコンレタスバーガーである意味がわからんわ!) 「ふっ、…俺に惚れたか?」 (何処にだよ!いまの流れでお前に惚れるとか、明らかにどこかおかしいよ!) 時刻は4時。場所はマック。ちなみに正式には【マック・ド・ナルド】地域のひとから愛着のもって使われている昔ながらの店だ。 そして、この少年。 名は【大谷 薫】という、おそらく気づいていると思うが極度の馬鹿である。 「ありがとうございました。またお越しください」 (正直来なくていいよ) ハンバーガーを手に入れテンションがやや上がった薫は、勇ましくリュックを背負い、何故か夕日に向かって走り出した。 ・・・いつも通り奇声を上げながら。 「きょえぇぇーーい」
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