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その日、美香は親友のアヤカと学校の廊下を歩いていた。
にぎやかな廊下に2人の
笑い声が響く。
「あははははっ!えっそれでさ、美香はどうしたのよ?!」
「それがさ・・・っ・・・!キャッ!!痛ッッ」
誰かが美香の真正面から
走ってきた。
「うわぁっ・・・って!純樹!」
アヤカはよろけた美香を両腕で支えながらも
純樹と呼ばれる男に話をふる。
「あっ!アヤカっ。・・・って─すいまっせんっ!」
その男はアヤカに向いていた体を即座に
美香のほうへ向けた。
「あっ、いえ。大丈夫。・・・2人は…知り合い?」
「うん。まぁね。こいつは2年の早瀬純樹っ!」
「あ・・・綾坂美香っていいますっ・・・!!よろしくね」
年下の男の子。
それだけで反応してしまう。
違うのに。
純樹くんはアイツなんかじゃない。
けど 年下って聞くと
よみがえる・・・
あの時の…
一生癒えることのない
ー傷ー
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