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朝、美香はアヤカと歩いていた。美香は昨日の[木枯らし]を思い出していた。
─純樹
あの子はアイツなんかとは違うんだきっと。
[年下の男の子]
それだけはだめ。
今まで
アヤカと仲が良い1つ下の男の後輩と話したことは何回かあった。
けどそれには
すべて素っ気なくしてきた。
「うん」「へぇ」
そして
変えることの出来なかった[冷たい目]で
彼らを見ていた。
あの時以来年下の男の子には同じように
冷たく接してきた。
それがあって
私はいつしか
後輩たちの中で
[怖い先輩]と印象づけられていた。
みんな私と2、3回話したら
去っていく。
逃げていく。
消えていく。
私の変えることの出来なかった[目]を見て消え去っていく。
きっと私は
冷たく、光の全くない目で彼らを見てたんだろう。
─消えない、消せないトラウマ
それが私を惑わす。
それが私を支配する。
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